呼吸を意識して体質改善!とても重要なヨガの呼吸法プラーナヤーマ

精神も体調も変化させる呼吸法

ヨガを行う上で、とても大切な呼吸。ヨガというと形(ポーズ)が出来てればいいんでしょ?なんて思われている方もいらっしゃいますが、実はポーズよりも呼吸法の方が重要になります。ヨガの呼吸は、息を吸う時も、吐く時も鼻で行うのが基本です。カラダを動かしたり、ポーズを取るときに息を止めてはいけません。自然に呼吸をすることで、カラダの気(血液、リンパなども)が流れ心身ともにリラックス効果が期待できます。

呼吸法について

当たり前のように自然に呼吸をしていますが、日常生活において、意識をして呼吸をしている人はほとんどいないのではないでしょうか?生きていくために「呼吸」は必要不可欠です。ヨガは呼吸をとても大切にしています。サンスクリット語で呼吸のことをプラーナヤーマと言いい、宇宙に満ちているプラーナ(気、風、生命エネルギー)を呼吸によってコントロールします。呼吸は、消化器系や循環器系などの器官と違い、意識することでコントロールすることができる唯一の身体機能なのです。当たり前のようにしている呼吸ですが訓練することによって、心身もコントロールすることに繋がります。

心への作用

呼吸を自分の意志でコントロールすることで、活力と集中力が増し、乱れがちな心と体を結びつけてくれるようになります。呼吸をコントロールし、整えるということは心の乱れを整え、感情をもコントロールすることができるようになるため、不安になったり喜んだり、不安定な心を自分の体にしっかりと繋ぎとめて、コントロールすることが呼吸の力になります。ヨガの呼吸は、自律神経を整えて体の調子を良くしたり、イライラをおさえたりとさまざまな効果があります。

体への作用

■ 血液循環の改善

深く正しく呼吸すると血液中の酸素が増え、それによってヘモグロビンの量も増えて、新鮮で健康な血液が身体中をめぐり、細胞の代謝が活性化されます。正しい呼吸のリズムが規則正しい心臓の働きをよくします。

■ 老廃物の浄化

血液循環が改善されることにより、不要な老廃物や毒素として排出されます。横隔膜が大きく上下に運動するので、内臓のマッサージになり、老廃物が浄化にも繋がります。

■ 免疫力の向上

正しい呼吸をすることで、呼吸に必要な筋肉が鍛えられるようになり、心肺機能が高まり、呼吸器系の免疫力もアップします。脳に多くの酸素が送り込まれるため、疲労物質が分解され、脳が活性化されます。

プラーナヤーマの実践

呼吸は三段階に分けられます。

  1. 息を吸う(吸気)
  2. 息を止める(止息)
  3. 息を吐く(呼気)

それぞれの間隔を意識的に伸ばしていくようになりましょう。プラーナヤーマでは、止息、吸気、止息、の長さが等しくなるように練習していきます。まずは、3秒息を吸ったら、3秒止める、3秒息を吐いて、3秒止める、という感じを繰り返します。

ステップ1:リラックスする

呼吸することに集中するために身体をリラックスさせましょう。ヨガマット、毛布、クッションなど柔らかい物の上に座ります。

ステップ2:姿勢を正す

背中をまっすぐ、床から垂直になるように座ります。足は組んでも組めなくても構いません。背筋を伸ばす事に意識することが重要です。

ステップ3:止息を練習する

吸気後の止息を練習します。3秒吸ったら、3秒止める、3秒吐く。苦しくならない程度に数回繰り返します。ここで苦しくなるようであれば、止息の間隔を短くしましょう。止息の間隔が前後の呼吸と等しくなるように、少しずつ練習していけば慣れてきます。

ステップ4:呼吸をコントロールする

ステップ3ができるようになったら、呼気後の止息を加えます。吸って、止めて、吐いて、止める、というように行いましょう。3秒吸って、1.5秒止める、3秒吐いて、1.5秒止める。このように止息の間隔を調整しながら練習しましょう。等間隔で行えるようになったら、3秒を4秒、5秒と間隔が長くなるよう練習しましょう。

呼吸法の種類

息を吸って吐くだけではありません。流派によっても違うものもあり多くの呼吸法があります。ヨガを実践していくうえで重要なものになってきます。

腹式呼吸

ヨガでは、腹式呼吸を行ないます。息を吸いながらお腹を膨らませ、吐くときにへこませる呼吸法を、腹式呼吸といいます。これは息を吸った分、肺の下にある横隔膜が押され、お腹が膨らみ、息を吐くとその逆になるためです。腹式呼吸は、副交感神経を活発にする働きがあり、気持ちを落ち着け、リラックスしたいときに効果的です。ヨガのポーズや動きをとりながらの呼吸は、この呼吸法が推奨されることが多くあります。呼吸を止めることが一番いけないことなので、慣れないうちは腹式呼吸ではなく、呼吸を続けることにだけ意識を向けましょう。

胸式呼吸

ピラティスは胸式呼吸です。肺のやや上部である胸の部分に息を送り込むことで、胸がふくらみ(肋骨が広がり)、息を吐くことで戻る、というものです。ラジオ体操の深呼吸などが胸式呼吸にあたります。胸式呼吸は、交感神経を活発にする働きがあり、リラックスする時には向いていませんが、カラダをリフレッシュしたいときに行うとよいでしょう。この呼吸法は、ポーズを取る準備段階で行うことが多く、腹式呼吸と合わせて、座ったり、仰向けに寝た状態でカラダの準備や集中力を高めます。

片鼻呼吸

片鼻呼吸法は、左右の鼻から交互に息を吸ったり吐いたりし、自律神経を整える呼吸法です。

  1. 右手の中指と人差し指を軽く曲げてます。
  2. 親指で右鼻を押さえ左鼻から吸って、薬指で左鼻を押さえ親指を離し右鼻で吐きます。
  3. そのまま右鼻から吸って、親指で右鼻を押さえて薬指を離し左鼻から吐きます。
  4. このサイクルを数回繰り返します。

右脳は副交感神経、左脳は交感神経の自律神経がつかさどっているため、片鼻呼吸法で両方のバランスが取れるようになります。ヨガの動きと一緒にはせず、座った状態か仰向けに寝た状態で行います。副交感神経は、主に夜間の睡眠中に活発になる自律神経です。就寝前に片鼻呼吸法を行なえば副交感神経が刺激され、日中の疲労が取れるようになります。体力の回復に繋げることができるようになりますので就寝前に試すのもオススメです。

丹田呼吸法

丹田(たんでん)の位置ですが、いわゆる下腹と言われる部分で、おへそから握りこぶし1つ分くらい程下のところです。丹田に意識を集中させることがポイントです。呼吸は鼻で行ないます。鼻から吸って、鼻から吐きます。ゆっくりと、深く呼吸をしますが、無理をせず自然に行なうことが大切です。

  1. あぐらか正座をして肩の力を抜いたら背筋を軽く伸ばします。鼻で呼吸し自然な呼吸で心を落ち着かせます。
  2. 腹式呼吸を意識して、鼻から息を吐く時にお腹をへこませ、吸う時にお腹をふくらませます。
  3. 丹田に両手を置き、息を吐きながらお腹をへこませる時に丹田を腰側へ引っ込めるようにします。
  4. 息を吐き切ったら力を抜き、胸は膨らませずに丹田を膨らませるように息を吸いましょう。
  5. 呼吸に意識を向けるためにカウントを取りながら、同じリズムで繰り返し行いましょう。

自律神経が整い安定感のコントロールができ、ストレスの緩和やダイエット効果にも繋がります。自然治癒力や免疫力を高め、インナーマッスルに働きかけるので、代謝が上がり姿勢も良くなります。きちんと丹田呼吸が出来ている場合は、身体がポカポカになり汗ばんできます。もし身体が暖かくならなければ、それは丹田呼吸が出来ていないということです。

クンバカ呼吸法

クンバカ呼吸法は「息を止める」という動作中心の呼吸法です。射撃や弓道、ドミノを並べている時など集中力が要求されるその瞬間、呼吸を止めて集中力を極限に高めています。人は集中すると無意識のうちに息を止めてしまいます。呼吸に息を止めるというステップを加えることで、頭の中から離れない様々な考えから、呼吸へ意識を移し集中する力を高めながら、腹式呼吸によるリラクゼーション効果を高めます。プラーナを身体に留めて隅々に行き渡らせ、細胞を目覚めさせる呼吸なのです。

  1. 目を閉じて呼吸に意識を集中します。
  2. 息を吐き出しますが、ゆっくりと6秒ほどかけて吐き出します。
  3. 鼻から呼吸をし2秒で吸い込んだら、息を4秒間止めます。
  4. この動作を5分ほど継続します。

リラックス能力を高めたいときは「吸う:止める:吐く=1:2:3」です。集中力を高めたいときは「吸う:止める:吐く=1:1:1」の割合がいいと言われています。基本的には、口で吐き、鼻で吸うといった方法ですが、鼻で吐いて鼻で吸っても大丈夫です。ただ、息を止めるという行為ですので、決して無理しないでください。

完全呼吸法

完全呼吸法とは、腹式呼吸、胸式呼吸、肩呼吸、クンバカ呼吸をすべて組み入れた呼吸法です。4つの呼吸法を取り入れるということは、お腹・胸・肩・喉までを意識し、肺の全部を使い、全ての肺胞や呼吸の筋肉といった、呼吸器官全体を活動させるということです。とても大きな呼吸法ともいえるもので、酸素を体に多く取り入れることができ、ストレスを取り除く効果があります。

  1. まずは息を吐き切り、腹式呼吸→胸式呼吸→鎖骨呼吸の順番で行い、下の方から空気を沢山詰め込んでいくようなイメージを持ちます。
  2. 下腹部が少しへこみ、胸の上部が突き出るかたちになったら3秒ほど息を止めます。
  3. ゆっくりと長く息を吐き切ります。これを繰り返します。

最少のエネルギー消費で、吸うこと、吐くことを最大限に引き伸ばし、最大の効果が得られる呼吸法なのです。完全呼吸法は、日常のヨガプログラムに取り入れることで、無意識にしている自分の自然呼吸のパターンを正し、呼吸を深めることにつながります。ヨガのレッスンなどで、呼吸に重心を置くインストラクターなどは、ポーズをとる前の最初のウォーミングアップで取り入れる方も多いみたいです。

ウジャイ呼吸

アシュタンガヨガで行う上で基本の呼吸法です。勝利の呼吸とも呼ばれる力強い呼吸法で、吐くときに、喉や鼻の奥の気管を細くするイメージで圧をかけるため、食べてすぐに行うのは避けましょう。また、お香を焚いたり香水をつけた状態で呼吸法を行なうと、喉に負担がかかりますので匂いは無い方が効果が高まります。ペットがいる所では毛が飛んでいて吸い込んでしまうこともあるため、清潔な別の部屋で行ないましょう。海鳴りの音を出すとも言われ、吐く時に、喉を開いたまま喉や鼻の奥の気管を細くするイメージで圧をかけます。この時海鳴りのような音が出ます。

  1. 手を顔の前にもってきます。寒い時に手をあたためるようなイメージです。
  2. 口を大きく開けて、「ハー」っと息を吹きかけます。そうすると、喉の奥の声門が引き締まって、さざ波のような摩擦音が聞こえてきます。

顔の前にある手を下ろし、今度は口を閉じて、鼻から息を吐き出す時に、先ほどと同じように喉の奥で摩擦音を立てます。鼻から息を吸うときにも音を立てて、吸う息と吐く息の長さと、吸い始めから吸い終わりまでの空気の量も、すべて均等にしていきます。呼吸の音に集中するようにしましょう。喉が痛かったり、息苦しさを感じたら、無理せず楽な呼吸に戻してください。精神的に不安定な時や、悩み事などでなかなか寝付けない時に行うと、カラダを温める効果があるので、血流循環や内臓器官の活性化し不眠症も緩和します。

ハタ呼吸法

「ハ」は太陽、「タ」は月という意味で、体の陰陽(太陽、月)をバランスよく整える呼吸です。ヨガにおいては、右の鼻が太陽の気道、左の鼻が月の気道となり、左右の鼻からの呼吸バランスを整えることで、体内における「陰(月)」と「陽(太陽)」のバランスを調整できると考えられています。

  1. まず右手の親指を右の小鼻、薬指と小指を左の小鼻に当て、人差し指と中指は眉間におきます。
  2. 一度両鼻から息を吐き切り、左右どちらかの鼻を押さえ、左右どちらかの鼻で呼吸をします。

その時の体調に合わせ、左右のどちらかの鼻を吸うことでバランスを調整しましょう。右の鼻から吸う呼吸は体を温め、左の鼻から吸う呼吸は体を冷やすと言われています。

カパラバティ呼吸法

カパラバティ呼吸法は、短時間で多くの横隔膜や腹筋を使います。慣れるまでは慌てて行うと酸欠になりがちになり、非常に高度で危険性も高く、完全呼吸や腹式呼吸が自然にこなせるレベルでないと、難しい呼吸法ですので、必ず信頼できる指導者のもとで練習することが重要です。食事が胃の中に残っている状態で行うと、消化不良などを起こし腹痛の原因にもなりますので、必ず空腹時に行いましょう。

  1. 両鼻から息を吸いお腹を膨らませます。
  2. 両鼻から強く一気に吐く時に、横隔膜を引き上げお腹をへこまします。
  3. これを、1秒1回のペースを繰り返します。

短いスパンで素早く腹筋を収縮させながら、鼻から息を吐きつづけるので、当然のことながら息を吸う動作も素早く行うことになります。吸うことを意識せず、吐くことに集中するようにしましょう。血行がよくなり、肺や頭の空気が換気されスッキリする効果があります。また腹筋や横隔膜、内臓の強化にもつながります。

シータリー呼吸法

気温が上がるインドの厳しい環境で生まれた、熱を冷ます、冷却という意味のあるシータリー呼吸法。ヨガでは、鼻から吸って鼻から吐くが基本ですが、シータリー呼吸法は、口から吸って鼻から吐く方法です。

  1. 息を吸うときは、ストローを作るように舌を丸めて口から出します。
  2. そこから息を吸います。息を吐くときは、鼻から自然に吐きます。

舌を通して吸うことにより、気化熱を利用し、冷たい空気を体内に取り入れ、鼻から体内の温かい空気を吐き出す、というもので、体温を下げる効果があります。犬が体温調節に舌を出すような原理に似ていますね。ヨガと連動させるのではなく、シータリー呼吸単独で行います。眠気覚ましや、頭をスッキリさせたいときに効果的です。緊張して体温が上がったり、ほてっていたりする時に体温を下げリラックスすることもできます。

火の呼吸法

クンダリニー・ヨーガの呼吸法をベースにした呼吸法です。総合格闘家も取り入れるほど、短期間でエネルギーを高める強力な呼吸法で、短時間に神経系、内分泌系、脳に強く働きかけます。

  1. 全身をリラックスさせ姿勢を真っ直ぐに保ちます。
  2. 息を鼻から吐きながらお腹を引っ込め、吸うときは鼻から自然に空気を入れ、意識は吐くことに集中します。
  3. はじめは1分間に30回くらいのペースで行い徐々に速くしていきます。慣れたら1分間に200回程度の速さで呼吸を行います。

呼吸の間は、肩と胸の力を抜きます。吸う時は、お腹をリラックスさせ力を抜き、自然に横隔膜が下がるようにします。非常に激しい呼吸法ですので、必ず信頼のある指導者のもとで練習を行うことが重要です。

バストリカ呼吸法

バストリカ呼吸法は「ふいご」という意味です。鍛冶屋が鉄を鍛えたり加工したりする時に火を起こす時に使う道具です。ふいごのように体に酸素を送り内臓器官の働きを活性化させるのに効果的です。

  1. 背筋をまっすぐ伸ばし座り、肩はリラックスします。
  2. 口を閉じて舌を上あごにつけます。
  3. 軽く自然呼吸で鼻から息を吸ったら、鼻から素早く「フンッ」と鳴らしながら、お腹をへこまして息を強く吐ききります。
  4. そしてすぐに、お腹を膨らませながら素早く息を吸い込みます。
  5. この呼吸を早いテンポで数回繰り返します。0.5秒で吐き、0.5秒で吸うテンポで30回程度行います。

バストリカ呼吸法は、吐く時も吸う時にも力を入れ、意識的に横隔膜を上下させて呼吸を行いましょう。

マントラ呼吸法

マントラとは、サンスクリットで「文字」「言葉」を意味しています。マントラ呼吸法は、呼吸をしながら2つのマントラ(言葉)を頭の中で唱えるものです。特徴的なのが、呼吸ではなく「2つの音」に集中することです。言葉の音に集中させることで雑念を追い払い、心をクリアにする呼吸法で、より深い瞑想状態に入る事が出来ます。呼吸とマントラとを組み合わせながら、深く呼吸し意識を高めていきます。

  1. 息を吸う時は「アー」、吐く時は「オーム」と頭の中で唱えます。
  2. この2つの音の響きを感じつつ、心の声に耳を傾けていきます。

「オーム」とは宇宙の根源的な協和音で最も力のあるマントラと言われています。

まとめ

ストレス社会で暮らす日本人は交感神経になりがちです。仕事でミスをしてしまったり、恋人と別れたりすると、心が沈んで立ち直れないこともありますよね。よく眠れない、休んでもなかなか疲れがとれない時は、試にプラーナヤーマを実践し、心のコントロールを学んでみましょう。忙しい現代を生きる人にはゆっくりと呼吸することが必要なのかもしれません。起床後や就寝前のに少しずつでも、取り入れてみてはいかがでしょうか。

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